おとなりに銀河 4 アフタヌーンKC
作:雨隠ギド
出版社:講談社
漫画家兼シェアタイプのアパートの大家として幼い妹と弟を養っている久我一郎(くが いちろう)。
そんな彼の下にアシスタントとしてやって来た五色しおり(ごしき しおり)。
しおりのお尻に生えた棘に触れてしまい、契約を結んでしまった一郎。
その契約を刺さった棘を抜く事で解消した二人。
契約により恋愛感情が生まれたのでは、そう考えた二人は不安を抱くが、契約を解消しても一郎はしおりを好きなままだった。
二人は改めて恋人として生活を続けていく……。
登場人物
穂波(ほなみ)
一郎のアパートの住人
202号室に住むネイリストの女性。
水上(みずかみ)
一郎のアパートの住人
103号室に住む画家の女性。
栗津(くりつ)
一郎のアパートの住人
205号室に住む会社員の男性。
有馬(ありま)
漫画雑誌メルトの編集者
お団子ヘアーの女性。
しおりの担当編集者
あらすじ
契約を解除してから二か月、しおりは母との約束、一年の猶予の中で結果を出す為、漫画の新人賞の締め切りに向け追い込みをかけていた。
一方の一郎も自分の漫画の打ち切りが決まり、ナーバスになりつつネーム作業と新作のプロット作りに励んでいた。
そんな二人の様子に一郎の妹、まちは二人が早々に倦怠期なのではと気を揉んでいた。
まちは従妹のちひろも巻き込み、その事をしおりに尋ねようとする。
その結果、アパートの住民、穂波も巻き込みなし崩し的にしおりに一郎との仲を聞く事となった。
それによれば、作業が終わるまではお互いの事に集中しようという話になっていた様だ。
しおりはネームを見て貰おうと思ったのだが、一度は誰かの意見を入れず作った方がいいと言われ、一郎に頼らない様に意識的に距離を置いていたらしい。
そんな、冷却期間もありながらしおりは作品をかき上げ、彼女に遅れる事暫し一郎もネームを描き終えた。
そのしおりが描いた作品は、雑誌には掲載されなかったものの、期待賞を受賞。
漫画家としての第一歩を踏み出す事となった。
感想
今回は互いの作業の為、距離を置いた二人から始まり、二人きりの夜、アパートの住人達とお花見、作品の反応に傷付くしおり、一郎、盲腸で入院、しおりの誕生日とグランピング等が描かれました。
今回はその中でも批判的な感想で凹むしおりが印象に残りました。
どんなに優れた作品であっても、全ての人に受け入れられる物は無いように思います。
それは百人いれば百通りの人生があり、共感出来る出来ないは人それぞれで違うからです。
作中、一郎は否定的なコメントに落ち込むしおりに、自分と違う考えの人がいるって、逆に自分もいていいんだってほっとすることもあると語ります。
他者の存在を認める事で、自分自身の存在も許される。
結局、人に出来る事は自分をコントロールする事だけ、他者の反応はその人の物、エピソードを読んでいてそんな事を考えました。
まとめ
今回、SNSでしおりの描いた作品が拡散され、その事でしおりの母、都(みやこ)も作品を目にする事となりました。
しおりが島の外で暮らす事に反対している都。
彼女が何かアクションを起こすのか、次回も楽しみです。
この作品はpixivコミックにて一部無料でお読み頂けます。
作者の雨隠ギドさんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。