三十路病(みそじびょう)の唄 2 芳文社コミックス
作:河上だいしろう
出版社:芳文社
30歳、高校の同窓会で再会した六人は意気投合。
諦めきれない夢を追う為、仕事を辞めシェアハウスで暮らし始める。
この巻ではその中の一人、アーティスト志望のミリオンのお話からスタートします。
登場人物
Doro(ドロ)
ミリオンと同時期に音楽を始めたシンガー
黒髪ロングの女性。
現在は全国ツアーも手掛ける人気アーティスト。
ミリオンのセンスに憧れていたが、自分には手に入らないと地道な努力を続け、売れた現在も日々それを続けている。
店長
ミリオンの馴染みのライブハウスの店長
黒髪髯のおじさん。
昔と変わらず感覚だけで歌うミリオンに苦言を呈す。
ケン
こぎりの元相方
黒縁眼鏡のそばかす男子。
なにやらこぎりが売れる方法を思いついたらしいが……。
あらすじ
ライブハウスの店長からwebCMの楽曲制作してみないかと声を掛けられたミリオン。
その話は受けるかどうか迷っている間に別の人間に流れた。
だが、店長はビッグチャンスをあげるよとミリオンに告げた。
ワクワクしながら店に向かったミリオンを出迎えたのは、大人気アーティストとなったDoroだった。
彼女は現在も定期的にライブハウスを訪れ、才能のある若者を自分のレーベルにプッシュしているらしい。
店長が言ったビッグチャンスとはその事だったのだ。
Doroに認めて貰えれば道が開けるかもしれない。
そう思い、ステージに立ったミリオンはかつて自分を褒めてくれた人達の事を思い出し、かつてのまま、自分の感覚に従い歌った。
ライブ終了後、ミリオンは店長からDoroの伝言を聞く。
「昔と変わってないなと思いました。久しぶりに歌が聴けて嬉しかったです」
その伝言を聞き悦にひたるミリオンに、店長は危機感を持った方がいいと彼女を諭した。
感想
今回はアーティスト志望の女性ミリオンがメインで描かれました。
彼女は自分の感覚を信じ、自分自身を表現する為にこれまで歌って来ました。
エネルギーに任せた基礎も技術も無い、勢いとセンスだけの音楽。
作中、ミリオンはその事を店長に指摘され、努力を積み重ね成功を掴んだDoroとの差に気付く事になります。
過去の栄光に縋りそれを捨てる勇気が持てないミリオンは苦悩し、藻掻き始めました。
過ぎ去った時間で失ったものと得たもの。
彼女の歌がどう変わっていくのか、先が楽しみです。
まとめ
この巻のラスト、売れない芸人のこぎりの元相方、ケンがこぎり売れる方法を見つけたと口にします。
スベリまくり芸人、こぎりが売れる方法とは……。
次が気になります。
こちらの作品はコミックトレイルにて一部無料で閲覧頂けます。
作者の川上だいしろうさんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。