悪役令嬢転生おじさん 3 ヤングキングコミックス
著:上山道郎
出版社:少年画報社
事故によりゲーム「マジカル学園ラブ&ビースト」に登場する公爵令嬢、グレイス・オーヴェルヌに転生してしまった公務員の屯田林憲三郎(とんだばやし けんざぶろう:52)。
親目線、上司目線で学院の生徒達に接してしまった憲三郎は、役柄的に敵役の悪役令嬢でありながらその立ち居振る舞いで周囲の好感度を爆上げしてしまう。
そんな学園生活も期末試験が終わり、生徒達は夏休みに入ろうとしていた。
グレイスはリュカの提案で「マジカル学園ラブ&ビースト」の主人公、アンナの将来を考え、貴族社会に慣れさせるため屋敷に誘うが……。
登場人物
マチルド
オーヴェルヌ家メイド
猫系獣人の髪結いメイド。
グレイスの髪結いは彼女が担当している。
オリーブ
オーヴェルヌ家メイド長
赤髪眼鏡の女性。
夏休みグレイスの家で過ごしたアンナに屋敷での仕事について説明した。
アンナの父
髯のパン職人。
彼の仕事を見た憲三郎は実直な職人である事を感じ取る。
アンナの母親
パン屋のおかみさんとして働く気さくな女性。
貴族の所作に詳しく、その出自には秘密がある様だ。
あらすじ
リュカの提案は夏休みの期間に貴族の生活に疎いアンナに、オーヴェルヌ家で過ごす事で実地で貴族について学んでもらおうというものだった。
グレイス(憲三郎)はゲームの主人公であるアンナが今後、貴族の誰か(王族含む)と結婚するだろうと考え、名案だとリュカの考えに賛同した。
アンナはご迷惑をお掛けする訳にはと断るが、グレイスは将来、高い地位に加わる可能性を伝え、最低限のマナーは知っておくべきだと話した。
それを聞いたアンナは王妃となったグレイスに仕える宮廷女官な自分を想像し、やる気MAXで作法を学ぶと宣言するのだった。
そして夏休みが始まり、アンナがオーヴェルヌ家にやって来て数日が過ぎたある日、憲三郎は夢を見た。
暗く寂しい場所にいた憲三郎は使い魔のオリオンに導かれ、檻の中で足を抱え座る少女と出会う。
悲し気に目を伏せ塞ぎこむ少女は憲三郎が入り込んだ侯爵令嬢グレイス・オーヴェルヌ、その人だった。
感想
今回は期末試験でのエキシビションマッチから始まり、夏休みの過ごし方、グレイスの夢、アンナと貴族屋敷のお仕事、魔道具となぞなぞ、アンナの実家等が描かれました。
その中でも今回は憲三郎の夢に出て来たグレイスの事が気になりました。
ゲームでは存在しなかったルートを進む憲三郎。
彼の存在がグレイスの精神を心の奥底に封じ込めたのか、それともグレイス自身が閉じこもる事を選択したのか。
憲三郎(グレイス)の記憶では幼い頃は素直で職人の仕事にも興味を示す様な少女でした。
憲三郎がそんなグレイスの心を解き放つ事が出来るのか、先が気になります。
まとめ
今回は感想で書いたグレイスの事が気になりました。
次巻では彼女の事に進展があるのでしょうか、グレイスの心が戻った時、憲三郎はどうなるのか、次も楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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