スノウボールアース 3 ビッグコミック
著:辻次夕日郎
出版社:小学館
怪獣に殺された母親の敵討ちに出たミシマ・モールの住人、瀧村矧音(たきむら はがね)。
それを知った鉄男(てつお)はユキオを駆り、間一髪の所で矧音を救った。
しかしそんな二人を救世主に強い恨みを持つ大佐率いるE-RDEの灯(ヴィエルデ)が襲う。
大佐の怪獣、師の剣(ヘラクレス)が鉄男を足止めする中、E-RDEの灯のメンバーはミシマ・モールの襲撃に向かい……。
登場人物
師の剣(ヘラクレス)
大佐の怪獣
馬に似た下半身に人の上半身、左手は剣の形をした怪獣。
再生能力が高く、強く速い。
西園寺真琴(さいおんじ まこと)
E-RDEの灯(ヴィエルデ)の一人
亀型の怪獣、師の釜(ヘパイトス)の操獣士。
能力は吐いた噴煙の操作により生み出す超重力。
タミヤ
E-RDEの灯(ヴィエルデ)の一人
トナカイ型の怪獣、師の愛矢(エロース)の操獣士。
角の先を射出する事での遠距離攻撃を得意とする。
泉那由他(いずみ なゆた)
E-RDEの灯(ヴィエルデ)の一人
蝙蝠型の怪獣、師の拳(アレース)の操獣士。
飛行能力と引き換えに膂力を大幅に強化する。
耐熱スペックも大幅に強化される。
あらすじ
師の剣(ヘラクレス)は手強く、鉄男は師の愛矢(エロース)の狙撃により右半身にダメージを負ったユキオで何とか反撃するも、ユキオも右足にダメージを受けてしまう。
コックピット内で敵の強さに驚く鉄男に、矧音は敵は計画的に攻めてきていると告げる。
現在の時刻は深夜三時。
この時間はミシマ・モールの地下で眠る怪獣、人間の大地の操獣士、蒼が探索に出ていない時間だ。
人間の大地は蒼の指示が無い限り眠り続ける。
敵が攻めてきても、戦う事は無い。
それを聞いた鉄男は対処法を考え続けた。
相手の狙い、こちらの装備。
勝利条件は村を守る事。
師の剣は手強く短時間での対処は不可能。
八方ふさがりの状況の中、鉄男が選択したのは自身が最も苦手としている相手とのコミュニケーションだった。
感想
今回は冒頭、大佐の怪獣、師の剣(ヘラクレス)との戦闘から始まり、E-RDEの灯(ヴィエルデ)によるミシマ・モール襲撃、蒼と人間の大地、襲撃者撃退、師の剣(ヘラクレス)対人間の大地、ユキオ第一戦闘形態、右腕部突貫接続型等が描かれました。
今回はその中でも大佐、相模逸石(さがみ いっせき)の過去が印象に残りました。
作中の彼は救世主となった鉄男に強い憎しみと妬みを抱く、クレイジーな人物として描かれています。
ロボット操縦の才能が無いと知った彼は、ヴィエルデ計画を主導し自身が救世主になる事を望みます。
しかし鉄男達が行った最終決戦計画の発動で彼の夢は潰えました。
彼が望んだのは平和では無く、自分に対する評価だったんだろうなとエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
この巻のラスト、ユキオは突貫修理で体を戦える状態にしました。
単騎要塞、自分をそう言ったユキオと彼を駆る鉄男が師の剣(ヘラクレス)とどう戦うのか。次巻も読むのが楽しみです。
この作品は、ビッグコミックBROSにて一部無料でお読みいただけます。
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