焼いてるふたり 6 モーニングKC
著:ハナツカシオリ
出版社:講談社
東京のデザイン事務所を退職し、千尋(ちひろ)は健太(けんた)の家で暮らしながらフリーのデザイナーとして働き始めた。
夫婦として同じ家で暮らす事で互いの気になる点も出て来たりしつつ、二人は絆を深め……。
登場人物
福山健夫(ふくやま たけお)
健太の父
白髪眼鏡の温厚そうなおじさん。
家族の顔合わせの際、健太たちは出会いがマッチングアプリだった事を言い出せずにいた。
福山昭江(ふくやま あきえ)
健太の母
黒髪垂れ目の優しそうなおじさん。
福山優子(ふくやま ゆうこ)
健太の妹
黒髪くせ毛ショートの明るく人懐っこい女性。
益子(ましこ)
健太の学生時代からの友人
黒髪短髪の男性。
実家は牧場をやっている。
あらすじ
その日は以前から健太がやりたいと思っていた燻製に挑戦し、家飲みする事にした。
スモークチップを準備し、購入した食材をスモークしていく。
メニューはタコとサーモンの刺身にちくわ、ゆで卵、プロセスチーズ。
健太は手際よく食材をスモーカーにセットし、煙が出た所で弱火にして蓋を乗せ縁に水を注ぎ密閉した。
淀みなく調理を行っていた健太だったが、初心者の頃にチーズを燻製しようとして失敗した経験がありそれ以来行っていなかった。
今回、燻製にチャレンジしたのは千尋の言葉があったからだ。
あれから健太の料理スキルも上がり、チーズも問題無く燻す事が出来た。
出来上がった燻製をつまみに縁側で二人、酒を飲む。
程よく酔っぱらった健太は、久々にたくさんのんだと縁側で横になりながら、東京で住んでいた頃は会社帰りに立ち飲み屋に寄るのが趣味だったと話した。
転勤が無ければ千尋ともっと色んなお店に行っていたかも。
付き合うか付き合わないかの距離でのデートもしてみたかった。
そんな話をした健太に千尋はあのころ私の事、どう思ってたんですか?と尋ねた。
好きでしたけど……。
照れながら言う健太に千尋は、でも自分の事を放置して転勤しようとしてましたよねと詰め寄る。
付き合うつもりありました?
ありましたよぉ!! ジト目で迫られタジタジになる健太に千尋は、
じゃあ今口説いてみて下さいと微笑む。
その言葉を受けて、健太は千尋の手を握り「結婚して下さい…」と返した。
そんなストレートな健太の言葉に、今度は千尋が顔を真っ赤に染めるのだった。
感想
今回は冒頭の燻製家飲みから始まり、莉奈たちとガレージセール、元気の無い健太とシュラスコ、運転免許合格とサラミピザ、伏見と芋煮会、結婚式の練習とベイクドチーズケーキ、健太の実家と顔合わせの嘘等が収録されました。
今回はその中でも、顔合わせの際に付いた嘘に悩む千尋の姿が印象に残りました。
健太と千尋の出会いはマッチングアプリによる物でした。
二人は両親にその事が言えず、友人の紹介と嘘を吐いてしまいます。
時代とともに人の出会い方も変わるでしょうし、どんな方法であっても出会いは出会いで、その後、進展するかどうかは当人同士の相性のように思います。
ただ、健太たちの親世代にとっては、やはり未知な物として理解されないと健太達は考えた様でした。
知らない事、よく分からない事は正体がつかめず、だから人は忌避するのかなぁとエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
今回のラスト、健太に女性に対する苦手意識を植え付けた先輩が登場しました。
再会した健太と先輩がどんな話をするのか。次も楽しみです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。