推しの子 7 ヤングジャンプコミックス
著:赤坂アカ×横槍メンゴ
出版社:集英社
大人気漫画「東京ブレイド」の舞台の初公演の日。
鞘姫役の黒川あかね(くろかわ あかね)は役者を目指す切っ掛けとなった有馬かな(ありま かな)が、自分を出さず周囲を引き立てる演技をしている事に憤りを感じていた。
自分が憧れたかなは自分勝手で自ら光を放つ、太陽の様な役者だった。
あかねはそんな子役時代のかなの演技が見たくて、周りを食い舞台に立つ役者の中で自分が主役の様に振る舞いかなを煽る。
だが、かなはその煽りに乗らず、引いた演技であかねを引き立たせる方を選んだ。
登場人物
姫川愛梨(ひめかわ あいり)
舞台「東京ブレイド」の主役、姫川大輝(ひめかわ だいき)の母親、故人
かつては朝ドラの主演も務めた女優。
大輝が五歳の時、夫と心中した。
上原清十郎(うえはら せいじゅうろう)
大輝の父親、故人
売れない役者。
大輝いわく、才能のない自分にコンプレックスを抱き、才能あるタレントを引っ掻け回していた。
大輝のDNA鑑定の結果、彼がアクア達の父親だと判明したが……。
ヒムラ
作曲家
かつてアイが所属していたB小町の楽曲を多く手掛けた。
十年前は自らもアーティストとして活躍していたが、手掛けた曲が百曲を超え書きたい物が無くなり、現在はモチベーションが低下している。
あらすじ
かなに受けでなくもっと自分を出した演技をして欲しい。
そんなあかねにアクアも賛同した。
二人はかな、本来の演技を引き出す為にアドリブを仕掛ける。
更に主役の大輝もあかねに食われない為に、次の場面、アドリブを入れる事をかなに告げた。
双方、打ち合わせをした訳では無いが、アクアのアドリブが台本に繋がった時、かなにスポットライトが当たった。
そんな自分に光を当てたアクアのアドリブで、かなはこれまでの事を振り返る。
かなが子役となったのは母が起点だった。
かなの母親はその昔、芸能人になりたかったらしく、その夢をかなに託した。
人気のあった子役時代、母はとても楽しそうで、そんな母をみてかなも楽しかった。
だが、人気に陰りが見え始めると段々と母は変わり始めた。
なりふり構わず営業を続け、周囲を困らせ、かなに当たる事も増えた。
父が別の人を好きになったのもそれが原因だったのだろう。
母は売れている有馬かなが好きだった。
監督に出会い助言を貰い、アクアとの出会いで自分は天才では無いと気付いた。
大人が求めるのは演技力では無く、使いやすさだとも気付いた。
かなは芸能界で生き延びる為、他人を照らす演技を覚えた。
私は主役じゃなくていい。
そう思っていたかなにアクアは演りたい様に演技をやれと刃を翳した。
そんなアクアに”あんたが悪いんだからね”とかなは輝く笑顔を見せながら、刀を叩きつけた。
感想
今回は舞台「東京ブレイド」の公演を描きつつ、自分の演技を封印していたかなの封印解除、アイを救えなかった後悔の感情を演技に乗せたアクア、そんなアクアの後悔の感情を受け止める演技をしたあかね、舞台は終わり集めたDNAを鑑定に回したアクア、大輝とアクアの父親、新生B小町の初のオリジナル楽曲等が描かれました。
今回、舞台練習の間に集めたサンプルのDNA鑑定によって、アクアの父親が姫川大輝と同じだと言う事と、その大輝の父、上原清十郎が亡くなっている事が判明しました。
アクアとしては目的の一つが達成された訳ですが、アイが死ぬ事になった理由、ストーカーをけしかけたのが誰なのかは依然として不明のままです。
本当に上原がアクアの父親なのか、あるいは別の人間が大輝とアクアの父なのではなど、色々妄想が膨らみました。
まとめ
舞台のエピソードはこの巻で終了。
次巻はルビーが所属するB小町の楽曲について描かれる様です。
どんなエピソードになるのか、読むのが楽しみです。
この作品はとなりのヤングジャンプにて一部無料で閲覧可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。