妻、小学生になる。 10 芳文社コミックス
作:村田椰融
出版社:芳文社
娘、麻衣(まい)の交際相手、蓮司(れんじ)の家族に挨拶に出掛けた新島家の一行。
顔合わせは問題無く進み、全てが順風満帆に思えたその帰り道、眠ってしまい圭介(けいすけ)におんぶされていた貴恵(たかえ)は、目を覚ますと圭介達に誰と尋ね、酷く怯えた様子を見せたのだった。
登場人物
住職
貴恵の墓のある寺の住職
墓の前で泣いていた圭介に声を掛けた。
状況を打ち明けた圭介に輪廻転生について自分の考えを話す。
あらすじ
圭介達を見て怯え泣きじゃくる万理華。
唐突な状況に圭介達も困惑するばかり。
その場に駆け付けた警察官によって、圭介、麻衣、万理華の三人は交番に向かう事になる。
その後、麻衣の連絡を受け駆け付けた万理華の母、千嘉のアドリブで警察は事件性は無しと判断、圭介達は事無きを得た。
帰宅後、万理華から話を聞いた千嘉によると、彼女は貴恵として生活していた間の記憶がすっぽりと抜け落ちているらしい。
どうしてそうなったのか、貴恵の意識と記憶は再び戻る事はあるのか。
何も分からない状況の中、時間は進んでいき……。
感想
今回は冒頭、貴恵の記憶を失い元の人格、万理華となってしまった場面から始まり、記憶の抜け落ちた万理華、一人頑張る千嘉、二度最愛の人を失うかもしれない圭介、住職との対話、倒れた千嘉、戻って来た貴恵、貴恵と同じ状態らしい小説家出雲等が描かれました。
今回はその中でも住職の話が興味深かったです。
住職は一般的な輪廻転生の概念について語りつつ、現在、貴恵/万理華に起きている事について圭介に推測を語りました。
それによると、貴恵の状態は転生では無く憑依。
その時期、家庭に問題を抱えていて帰りたくなかった万理華に、ずっと家に帰りたいと願っていた貴恵の魂が、お互いの利害関係の一致から体に入り込んだのではないかという物でした。
一方で貴恵もこの体は万理華の物であり、自分の物では無いと考え始めているようでした。
一つの肉体に二つの魂。
万理華は、貴恵はどうなるのか、先が気になります。
まとめ
貴恵は消えてしまうのか。その時、圭介や麻衣はどうするのか。
小説家の出雲の存在は圭介達に何かヒントを与えるのか。
どんな展開になるのか、次巻も楽しみです。
こちらの作品はピッコマでも一部無料で閲覧できます。
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お読みいただき、ありがとうございました。