黒鉄のヴァルハリアン 2 ヤングジャンプコミックス
著:松原利光
出版社:集英社
災害によって命を落とした肥後国(ひごのくに)の御家人、相馬鉄二郎(そうま てつじろう)。
彼はワルキューレの少女フリストによって、ミズガルズへと導かれる。
そこはワルキューレ、カーラがローマ軍を召喚し、ミズガルズの中心である世界樹を支配する世界だった。
鉄二郎は亡き妻に託された幼い息子、武丸(たけまる)の元へ戻る為、フリストに協力しカーラ打倒に立ち上がる。
登場人物
フビライ・ハーン
モンゴル帝国の帝王
黒髪の少年。
死んだ時は八十歳だったが、ミズガルズ呼び込まれた際、何故か少年の姿となった。
屈強なモンゴル兵を従え、集団戦闘を得意とする。
非常に好色でフリストにもその食指を伸ばす。
ムカリ
ハーンの配下の万人隊長
涙ボクロの巨漢。
全身を甲冑で覆った無口なパワーファイター。
モンゴル軍の中で四駿四狗(ししゅんしく)と呼ばれたハーンの優秀な八人の側近の中の一人。
カーラ
ヴァルハラを支配するワルキューレ
ロングヘアーの色気ムンムンな美女。
噴火で滅んだポンペイから剣闘士を召喚、加護を与え鉄二郎達を襲わせた。
軍神マルス
元ポンペイの剣闘士
カーラの加護により、その身の内に炎を宿す剣士。
炎を武器に纏わせる他、身から噴き出す炎で傷を癒す事が出来る。
カーラに敵対する野良の死戦士を襲撃する。
ドラ(仮名)
フレースヴェルグ(死人食い)に食われ続けていた死戦士
腕に竜の刺青を持つ金髪の青年。
関羽の試験で死人食いと戦った鉄二郎により助け出され、以降、鉄二郎を恩師と呼び慕う。
記憶を無くしており、その所為か体の動きも鈍い様子。
名前はフリストが付けた。
あらすじ
カーラに対抗する為、関羽(かんう)が鉄二郎を導いたのは、ワルキューレを失い野良の死戦士となった集団の野営地だった。
その野良戦士を纏めた王は鉄二郎とは因縁深いモンゴル帝国の帝王、フビライ・ハーンだった。
仇敵との遭遇に鉄二郎は我知らず、その巨漢の戦士に切りかかる。
戦士は即座に反応し、手にした鋼鉄の戦槌で鉄二郎の刃を受け止めた。
そんな鉄二郎の膝を戦士の影から飛び出した少年が切りつける。
息子、武丸よりも幼いだろうその少年こそが、モンゴル帝国を率い世界を席巻した帝王、フビライ・ハーンだった。
感想
今回は鉄二郎にとって仇敵であるフビライ・ハーンとの出会いから始まり、ハーンの側近、ムカリとの戦闘、無名の加護持ちマルスの襲撃、世界樹襲撃作戦、関羽対マルス等が描かれました。
今回はその中でも魔法に似た力、加護を持つ死戦士と鉄二郎たちの戦いが印象に残りました。
この作品ではワルキューレに召喚された戦士には、加護と呼ばれる超常の力が与えられます。
ただ、数少ないワルキューレの生き残りであるフリストは、翼を片方しか持たない半翼である事でヴァルハラを追い出され原住民、ミズガルズ人と共に育った過去を持ちます。
その為、ワルキューレなら簡単に授けられる加護を授ける方法を知らず、鉄二郎たちは自分の力のみで強力な加護持ちに挑む事になります。
炎を自在に操る加護持ちを、いがみ合いながら連携し倒した鉄二郎達。
また、復活した加護持ちに単騎で挑んだ関羽が恰好良かったです。
まとめ
次巻、鉄二郎は、古代ローマの剣闘士スパルタカスと戦う事になる様です。
関羽が探している義兄弟たちの行方も含め、色々気になります。
(劉備と張飛以外にも趙雲や孔明とか出るんだろうか……)
この作品はとなりのヤングジャンプにて一部無料でお読み頂けます。
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