税金で買った本 1 ヤンマガKC
原作:ずいの
漫画:系山冏
出版社:講談社
本を借りようと十年ぶりに図書館を訪れたヤンキー高校生の石平紀一(いしだいら きいち)。
しかし、彼は十年前に本を借りたまま返却しておらず、その本を返却するか、弁償しないと新たに本を貸し出す事は出来ないと本を借りる事を、司書の早瀬丸に拒否されてしまい……。
登場人物
石平紀一(いしだいら きいち)
ヤンキー高校生
しかめっ面の少年。
十年前借りた本を返していなかった事で図書館と縁が出来る。
早瀬丸(はやせまる)
図書館司書
黒髪眼鏡の穏やかな印象の女性。
図書館に本を借りに来た紀一の対応にあたる。
白井(しらい)
図書館司書
眼鏡八重歯でマッチョな男性。
言いがかりに近いクレームに対処すべく、体を鍛えマッチョになった。
本を粗雑に扱う来館者たちに憤りを覚えている。
タコ足の人
損をしたくない大学生
図書館でスマホ、ゲーム機、タブレット等の充電を行っていた。
カホ
女子高生
図書館で借りた本に悪臭を付けてしまった。
母親が片付けられないタイプで家がゴミ屋敷状態になっている。
あらすじ
司書の早瀬丸が提示したのは子供用の図鑑「わくわく☆しりたいどうぶつのなぞ」という本だった。
弁償すればいいんだろ。そう言って財布を出す紀一に現金は受け取れないと、対応に当たった早瀬丸と同僚の司書、白井は、その本の改訂版を買ってくるように紀一に告げた。
もういいわ、二度とこねぇよ!!
机を叩き立ち去ろうとする紀一に、白井は本当にいいんですか?と問い掛ける。
何か知りたい事があったから図書館に来たのでは?
誰かに教えられるのではなく、知りたいから本を開く。
一番純粋なほんとうの「学び」です。
白井はそう言って先程早瀬丸が示した図鑑のプリントを、紀一に差し出した。
プリントを受け取った紀一に幼い頃、ワクワクしながら図鑑を手に取った時の記憶が蘇る。
覚えてねーよ!!
プリントをグシャっと握りつぶし図書館を後にした紀一だったが、その後、彼は赤面しながら書店で図鑑を購入したのだった。
感想
高価な本から紀一が返却していなかった子供用の図鑑、娯楽小説等、図書館では様々な本が無償で借りられます。
この作品はそんな公立の図書館の裏側を描いた作品です。
物語は冒頭のエピソードで図書館と縁が出来た不良少年、石平紀一がアルバイトとして働きながら図書館の仕事を紹介していく内容になっています。
昔、絶版した本が読みたくてネット等で手に入れようとしたのですが、どうしても手に入らず、最終的に図書館で借りて読んだ事があります。
どんなに面白い本であっても、売れ筋でなければ店頭から消え、簡単には読めなくなってしまいます。
そんな時、図書館の存在を非常にありがたく感じた事を物語を読んでいて思い出しました。
まとめ
今回のラスト、図書館でアルバイトを始めた紀一に昔の悪友が声を掛けます。
ヤンキーですが根は真面目な紀一。彼が悪友たちにどんな対応をするのか。
次巻も読むのが楽しみです。
この作品はヤンマガwebにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。