妻、小学生になる。 9 芳文社コミックス
作:村田椰融
出版社:芳文社
圭介(けいすけ)に好意を寄せていた彼の部下、守屋(もりや)。
圭介は彼女の告白を断り、万理華(まりか)が実は亡き妻、貴恵(たかえ)である事を打ち明けた。
更に貴恵も守屋に会い、自分が貴恵の生まれ変わりである事を認めた。
それに対する守屋の返事は「ずるい」だった。
登場人物
出雲凛音(いずも りおん)
十五歳の小説家
黒髪で物静かな少年。
映画化された作品「君と再び」の原作者。
映画の内容は圭介と貴子(万理華)の状況に似ている。
蓮司の両親
明るく気さくな印象の夫婦
蓮司の祖母
内弁慶で頑固、さらに酒癖の悪かった亡き夫の愚痴を言う。
素直じゃない感じ。
あらすじ
守屋に真実を打ち明けた後、社内では圭介と守屋は変わらず上司と部下の関係のまま仕事を回していた。
ただ、昼の弁当を一緒に食べる事は無くなった。
万理華(貴恵)から聞いた、守屋の話合いの顛末を思い出しながら圭介が一人ベンチで弁当を食べていると、部下の宇田(うだ)が話しかけて来た。
彼は圭介に背中を押され好きだった人(守屋)に告白し振られた事を告げ、落ち込んだが次のステージに進めた気がすると彼に礼を言った。
頭を下げる宇田に君が勇気を出して行動しただけ、君の力だと返した。
それを聞いた宇田は新島さんならそう言うと思っていたと答え、今後もよろしくとその場を後にした。
勇気を出して行動した……。
自分の言葉に守屋も告白する時、勇気を振り絞ったのだろうと圭介は思った。
感想
今回は冒頭、秘密を打ち明けた圭介、万理華(貴恵)、そして秘密を知った守屋の三人の気持ちから始まり、万理華の母と公開授業、圭介の娘、麻衣(まい)と守屋の友人詩織(しおり)、白石家のお引越し、蓮司のプロポーズ、蓮司の家族と顔合わせ等が描かれました。
今回はその中でも、万理華の母親、千嘉(ちか)の事が印象に残りました。
物語冒頭、ヒステリックに荒れていた千嘉でしたが、この巻では娘、万理華の事を考え、客観的に自分を含めた周囲を見る事が出来る様になっていると感じました。
最初に登場した時は誰にも頼る事が出来ず、全て自分一人でやろうとしていた千嘉。
そんな余裕の無さが彼女を荒れさせていたのだろうと、引っ越しで新島家を頼る彼女を見ていて感じました。
まとめ
この巻のラスト、とうとう恐れていた事態が起きました。
今後、万理華(貴恵)と圭介はどうなるのか。
次巻の展開が気になります。
こちらの作品はピッコマでも一部無料で閲覧できます。
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お読みいただき、ありがとうございました。