おわりもん コミカライズ版 3 バーズコミックス
原作:高須光聖
作画:忠見周
出版社:幻冬舎コミックス
野盗の鬼虎(おにとら)と交渉し、彼らが占拠する山城を抜け出た又兵衛(またべえ)達は、鬼虎を出し抜き三好(みよし)の侍大将、藤田(ふじた)を敵対する多幸(たこう)に差し出し、恩賞を得て多幸が三好から奪った城からも逃れた。
その後、又兵衛と五郎左衛門(ごろうざえもん)は見張り役の女、トンボの気まぐれもあり、偽物だと城から叩き出された藤田との再会も果たす事になる。
隠密が持っていた密書を藤田に渡し、彼と別れた又兵衛達だったが、足が付く事を恐れ手に入れた金を使おうとしない又兵衛に五郎左衛門は憤り、藤田が助かった礼だと寄越した小太刀を売ろうとする。
その事が原因で又兵衛達は兵士に追われ、結果、峠でノコヒキの刑に処される事になったのだった。
登場人物
ノコヒキの刑の世話役
ヌボッとした大男。
奉行所の命で又兵衛達に水を与え、命を繋がせる事、サイコロを振って首を斬る事を旅人に守らせる。
本人は情が湧く前に又兵衛達に早く死んでほしいと思っている。
大村新十郎(おおむら しんじゅうろう)
又兵衛達と同じくノコヒキの刑に処されている内田宗之進(うちだ むねのしん)の友人
融通の利かない侍。
お良(およし)
大村新十郎の義兄弟、蜷川数正(にながわ かずまさ)の妻
数正の母、繁乃(しげの)が大村の後妻となり、連れ子だった数正は母親の兄の下へ預けられる事になった。
その後、大村家乗っ取り疑いを祖母から吹き込まれた新十郎が、忍びを放ち繁乃と数正を殺害。
その殺害された夫、数正の仇討ちの為に、内田を探し国を出た新十郎を追って来た。
庄之助(しょうのすけ)
お良の息子
お良と二人、新十郎に仇討ちを挑む。
幼く剣の腕は未熟。
あらすじ
兵に囚われノコヒキの刑に処された又兵衛達。
土に埋められ、世話役が与える水のみの日々は彼らを徐々に疲弊させていた。
そんなある日、又兵衛達と同様、ノコヒキの刑を受けていた侍、内田宗之進の友人だと名乗る侍、大村新十郎が彼らの前に現れる。
再会を喜ぶ宗之進だったが、新十郎の目的は恩人である宗之進の名誉ある死であった。
刀を抜いた新十郎に待ったを掛け、辞世の句を詠むと時間を稼ぐ宗之進。
普段、侍とはなんたるかを語る癖に、往生際の悪い宗之進に又兵衛達が呆れていると、今度は子連れの女が彼らの下へとやって来た。
現れた女はお良。
新十郎が放った忍びに殺された蜷川数正の妻だった。
感想
今回はノコヒキの刑に処された侍の内田宗之進の友人、大村新十郎とお良、庄之助親子の対決の他、生き残りの為の策の様子が描かれました。
何というか、いつもギリギリで命を繋いでいる又兵衛達。
この巻でも本当にギリギリで助かる事になりました。
ノコヒキから脱出した又兵衛達が今後、どんな道筋を辿るのか。
今後の展開も楽しみです。
あと、皆なんでノコヒキしようとするのか……怖いじゃん、木ののこぎりで人の首を引くなんて……。
まとめ
次は又兵衛が藤田に渡した密書の方も進展があるのでしょうか。
個人的に気になっているので、進展があれば嬉しいです。
この作品は電子書籍ストア ブックライブにて無料で試し読みが可能です。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。