GIGANT ギガント 10 ビッグコミックススペシャル
著:奥浩哉
出版社:小学館
アメリカが放った五発の核ミサイルによって、地上に怪物を送り込んでいた宇宙船は破壊された。
宇宙船に乗り込んでいたちほや桃乃木たちはその爆発に巻き込まれ……。
あらすじ
ちほの死は零を打ちのめした。
何日も食事を取らず泣き続ける日々。
やがて部屋から出た零はちほのマンションへと向かう。
マンションでちほが出演していたAVを見ながら、零は哀しさで荒れながら号泣した。
悲しみにくれながらも、零は彼女の部屋でちほに巨大化する力を託した未来人、長嶋大佐が残した映像を見つける。
映像にはAIを開発したバナー博士を事故から助けようと奔走する長嶋の姿が記録されていた。
バナー博士が助かれば、AIにアシモフが提唱したロボット三原則が組み込まれ、未来が変えられるかもしれないと長嶋は考えていたのだ。
ただ、映像では長嶋はギリギリで間に合わず、ビルの工事現場から落下した足場に頭を貫かれバナー博士は死亡してしまった。
映像を見終えた零はテレビを消しトイレで泣きながら用を足した。
そんな零の耳にワンッという鳴き声が聞こえた。
慌ててトイレから出た零は、ちほの愛犬もちが何処からか現れた事に驚き混乱する。
そんな零の前でもちは何かを吐き出した。
もちが吐いた物、それは長嶋達、未来の戦士たちが時を遡る為使用した、口に含み使う小型のタイムマシンだった。
感想
今回はちほの死を嘆く零の様子から始まり、もちの帰還、現在を変える為に過去へ、変化した現在、そしてエンディングという流れで物語は描かれました。
今回、零はちほが死亡してしまった現状を変える為、過去に飛びキーマンであるバナー博士の救出に成功します。
結果、状況は変わるのですが、その現在はちほと零が出会う事の無い世界へと変化していました。
そんな中、成長した零は映画監督としてちほと再会し……。
上手く言葉に出来ないのですが、本当に最高に良かったです。
まとめ
この作品は一見、巨大化し裸で戦うAV女優というぶっ飛んだ物でしたが、描かれていたものはお互いに認め合い慈しむ本当の愛の形だった様に思います。
最高のエンディングでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この作品は現在第一巻が小学館公式サイトにて無料でお読みいただけます。(2021年12月現在)