生き残った6人によると 2 ハルタコミックス
作:山本和音
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン
ヘリコプターによる生存者の救出は感染者を拾った事で失敗。
墜落したヘリによって梨々(りり)たち六人が籠城するモールの入り口が破壊される。
梨々は二階から上を死守する為、五か所の階段を防火扉で塞ぎ、エレベーターを止め、エスカレーターにバリケードを作る事を提案する。
それを実行する為に彼女はバット片手にゾンビが侵入した一階へと向かう。
そこに原付に乗ったゾンビが現れ……。
登場人物
ボサノヴァ鉄パイプ
右腕が欠損したワンピースを着たゾンビ
鉄パイプを装備したゾンビ。
道具を使うゾンビは入江(いりえ)の観察によると頭が良く手強い。
アフロハンガー
アフロヘアでハンガーを装備したゾンビ。
原付マウンテンパーカー
原付に乗ったゾンビ
物語冒頭、原付でモールを出た正太郎がゾンビ化したモノ。
原付を乗りこなし障害物も華麗に躱す強敵。
八木渚(やぎ なぎさ)
梨々の同級生
優しい雰囲気の少年。
学校では勉強で梨々に勝とうと努力していたが、一度も勝つ事は無かった。
木内海(きうち うみ)
モールで死亡した警察官、木内誠(きうち まこと)の妻、八木の姉
ショートカットの美女。
夫を探し八木と共に幕張へとやって来た。
あらすじ
一階でゾンビ相手に奮闘していた梨々と何も出来なかった登山家の亮。
その亮がモールに侵入した原付に乗ったゾンビに撥ねられる。
梨々は亮を引きずり本屋に逃げ込み奮闘するも、ゾンビの数が多く徐々に追い詰められつつあった。
そんな二人を救うため、フリーターの入江はれんれん達に原付ゾンビを引き付けてくれと頼み行動を開始する。
彼の計画は一度モールの外に出て、モールの北入り口から侵入し書店の裏側へ回り、梨々たちを救おうという物だった。
一人行動する入江に彼に興味を持ったYouTuberのビーストが動向する。
北側入り口にいたゾンビを入江は一瞬で制圧、二人は書店への侵入に成功した。
侵入後ゾンビに気付かれない様に慎重に動いていた入江だったが、突然ビーストを抱きしめる。
突然の事に頬を染めるビーストに入江は「動くな」と静かに告げた。
二人が隠れたテーブルの横を強敵、ボサノヴァ鉄パイプが通り過ぎた。
感想
今回はヘリの墜落によって入り口が破壊され、モール内にゾンビが侵入。それを迎え撃った梨々たちの救出から始まり、強敵ゾンビ、ボサノヴァ鉄パイプ、原付マウンテンパーカーの撃破、仲間の死、新たな仲間等が描かれました。
今回はそんな中でもゾンビ化による能力の向上が気になりました。
ゾンビを扱った多くの作品では、ゾンビになると動きが鈍くなる物が多かった様に思います。
この作品ではそのセオリーに反し、一部のゾンビは能力が向上している様です。
作中、運転は苦手だと語っていた正太郎が、ゾンビ化した事で原付を乗りこなし梨々たちを苦しめます。
入江はゾンビは生前の能力や嗜好に左右されると分析していました。
現状で高い能力を発揮している梨々や入江がゾンビ化したら……。
読んでいてそんな事を思いました。
まとめ
この巻のラスト、物語冒頭で死亡が告げられた警察官、木内誠の妻、海が登場しました。
菜食主義者の濱村雫と何かあった様子の木内。
雫と海がどんな事になるのか。次巻も楽しみです。
この作品はComicWalkerにて第一話が無料でお読み頂けます。
作者の山本和音さんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。