土地神と、村で一番若い嫁 4
著:あらをか青い
出版社:一迅社
ウブな土地神様とその嫁の生活を描いた作品、完結巻。
今回は倒れたかすみと土地神の前に、かすみの前の夫が登場する所からお話は始まります。
登場人物
フジノ
かすみの元夫
黒髪の青年。
体が弱く若くして亡くなり、その後は山の神の力で小鳥となりかすみの事を見守っていた。
スサノオ
虎の容貌の神
かすみの持つ力を得る為、彼女に近づく。
あらすじ
かすみが倒れた事で土地神は遠い昔の記憶を思い出す。
その頃、彼はまだ神では無く人の姿を借りて子供と遊ぶ、桜の精でしか無かった。
そんな子供の一人、カスミという名の少女は彼に懐き毎日のように山へ遊びに来ていた。
彼は人の営みを愛し人になりたいと願っていた。
そんな回想から土地神を連れ戻したのは、妻のなでしこの言葉で駆け付けた子孫繁栄を司る西の神だった。
彼のおかげで我に返った土地神は苦しそうなかすみを布団に寝かせ、看病をする。
そんな土地神の下に以前、かすみの下へ導いてくれた一羽の小鳥がやって来る。
小鳥は西の神の力を借りて人の姿となった。
黒髪の青年の姿となった小鳥はフジノと名乗り、自分はかすみの元夫であると土地神に告げた。
感想
今回は倒れたかすみと、その元夫フジノの登場から始まり、土地神の過去、かすみの本当の名前と秘められた力、かすみの力を狙うスサノオ、スサノオと土地神、土地神とかすみの結婚式等が描かれました。
土地神が土地神となった経緯、かすみと元夫の過去など、今まで謎だった事が色々と描かれ、大ボリュームの最終巻でした。
土地とそこに住む人々を愛した桜の精。
彼が人を愛した分、人々も彼を愛し敬う。
優しさが彼を神としたのだなと今回、収録されたエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
土地神と未亡人が夫婦になる物語。
初心な二人のイチャイチャもこの巻で見納めと言う事で少し残念ですが、爽やかで暖かな春の風が吹き抜ける様なそんなエンディングでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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