スノウボールアース 2 ビッグコミック
著:辻次夕日郎
出版社:小学館
地球を襲った銀河怪獣と戦い救世主となった少年、流鏑馬鉄男(やぶさめ てつお)。
対銀河怪獣用ロボット、スノウマン(ユキオ)の自爆によって銀河怪獣との戦いを終えた鉄男は、脱出ポッドで地球に帰還。
だが地球は雪に閉ざされた惑星に変化していた。
そんな地球で鉄男は生き残っていた人達と出会う。
しかし地球には絶滅させた筈の銀河怪獣も存在していた。
鉄男は脱出ポッドに意識を転送していたユキオと協力し、襲ってきた怪獣を撃退したのだが……。
登場人物
人間の大地
ミシマモールの地下に眠る怪獣
人間の思考に興味を持ち、乃木蒼(のぎ あお)と繋がりを持った鳥形の怪獣。
熱を操る力を持ち、生き残った人々が暮らす元学校であるミシマモールの地下で眠りモールを温めている。
その代償は一日一冊本を読み聞かせる事。
瀧村剥音(たきむら はがね)
ミシマモールの住人・解体班の瀧村の娘
ショートカットの女の子。
母親のすずを怪獣に殺され、その仇を取る為の武器を作っている。
すずはミシマモールの二代目技術課課長で、人間の大地の熱を利用した生活設備を作る音頭を取った技師。
大佐(たいさ)
E-RDEの灯(ヴィエルデ)の指導者
隻眼でヤバそうな雰囲気の男。
E-RDEの灯は2030年に作られた鉄男に続く、次世代救世主を生み出そうと作られた子供を中心としたチーム。
彼らは蒼と同じく怪獣と繋がる操獣士(ビローティア)で怪獣と繋がった事で怪獣の持つ超能力が使える。
古い救世主である鉄男を殺そうとしている。
ゆま
E-RDEの灯の一人
ツインテールの少女。
ネズミに似た怪獣、師の目(アルテミス)と繋がっていた。
アルテミスは剥音の母、すずを殺し食らった。
その事はゆまの指示ではなく、アルテミスが本能に従った結果だったようだ。
甲乙一(きのえ おといち)
E-RDEの灯の一人
眼鏡ショートの少年
カメレオンに似た怪獣、師の早駆(ヘルメェス)の操獣士。
極短距離の物質転送能力を持つ。
あらすじ
怪獣を倒し生き残った住民達に受け入れられた鉄男とユキオ。
二人はその住民の一人、乃木蒼から地球が凍り付いた理由を聞かされる。
それは海から現れた人型の怪獣が原因だった。
その怪獣が世界中にばらまいた白い球体。
その球体が弾け絶対零度の暴風を発生させ、人々の命を奪い、地球を凍り付かせた。
鉄男達が所属していた対怪獣戦線E-RDE(エルデ)も最初の凍結で壊滅的な被害を受け、生き残りが救助活動に当たったりしたものの、凍結後には怪獣が襲来する様になり、現在、どうなっているかは蒼も噂程度しか知らない様だ。
そんな話を聞きながら、鉄男達は蒼たちが暮らすミシマモールへと辿り着いた。
そこは蒼と繋がる怪獣、人間の大地の出す熱によって温められた、極寒の世界ではオアシスの様な場所だった。
感想
今回は冒頭、蒼による地球に何が起きたかから始まり、生き残りが暮らすミシマモール、人と繋がる怪獣、剥音の復讐、E-RDEの灯による襲撃等が描かれました。
今回はその中でも、怪獣が人間と繋がり持つという事が印象に残りました。
蒼の思考に興味を持ち、彼女と繋がった鳥形怪獣「人間の大地」の他、大佐率いるE-RDEの灯が操る怪獣達。
アルテミスのように、完全にいう事を聞かない怪獣もいる事から、繋がりは主従関係ではない様です。
また、怪獣との繋がりによって操獣士(ビローティア)になった人間は、怪獣を介して超能力が使えるようです。
この巻の終盤、彼らと戦う事になった鉄男とユキオ。
鉄男達はE-RDEの灯を撃退しモールを守る事が出来るのか。
次巻も楽しみです。
まとめ
色々気になる事の多いこの作品ですが、ダメージを受けたユキオの修理が可能なのか、また現状で脱出ポッドに手足が付いた状態のユキオのバージョンアップは出来るのか等、個人的にハード面の今後が気になります。
この作品は、ビッグコミックBROSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。