よふかしのうた 9 少年サンデーコミックス
著:コトヤマ
出版社:小学館
家庭に問題を抱えている目代キョウコ(めじろ きょうこ)を吸血鬼にならないかと眷属に誘ったナズナ。
父と母、そのどちらにも顧みられないと感じていたキョウコは、ナズナの提案を受け入れ彼女に血を差し出したのだが……。
登場人物
目代父
眼鏡で顎鬚のおじさん。
良くおとしものをする。
浮気を反省し家に戻って来た
目代母
セミロングの女性
夫の浮気が原因で心を病んでいた。
夫が戻って来た事で元気を取り戻す。
あらすじ
ナズナに吸血されたキョウコが家に戻ると、そこには不倫して家を出ていた父親の姿があった。
彼は本当に大事なモノが分かったと話し、憤るキョウコに深く頭を下げた。
そんな父親と共に母親もお父さんの事で一杯一杯でキョウコの事をかまってあげられなかったと謝罪を口にする。
いまさら、そう思いながらも自分が求めていたモノは幸せな家庭である事にキョウコは気付いてしまった。
ナズナに血を吸われた時は吸血鬼になって、全て忘れてしまえるならそれでいいと思っていた。
その日は10月31日、キョウコの誕生日だった。
用意されたケーキ、そのケーキに立てられた蝋燭を見ながら、ナズナとの約束「深夜2時」に彼女との待ち合わせに行けるだろうか。
キョウコはそんな事を思っていた。
感想
今回はナズナとキョウコの過去に何があったのか。
そして吸血鬼を殺すと宣言している探偵、鶯アンコ(うぐいす あんこ)がナズナの先輩、目代キョウコである事、ハロウィン、行動を始めたアンコ(キョウコ)等が描かれました。
今回はアンコが吸血鬼を憎む理由が印象に残りました。
アンコ(キョウコ)の父親の不倫相手はどうやら吸血鬼だったようで、その不倫相手に恋をした父親は吸血鬼になっていました。
その吸血鬼化した父親に血を吸われ母親は死亡。
吸血鬼の弱点である人間だった頃の持ち物を手にした事で、キョウコだけが生き残る事になりました。
家族が壊れ絶望していたアンコ
そんなアンコがようやく希望が見えたと思った瞬間、それが脆く崩れさる。
アンコが吸血鬼を憎み、殺そうとする理由も分かる気がします。
ただ、悪いのは父親を誘惑した吸血鬼とその誘惑に乗った父親であり、ナズナ達を殺すのは違うと読んでいて思いました。
まとめ
作中、コウはナズナにも、そしてアンコ(キョウコ)にも死んでほしくないと口にしました。
この巻のラスト、ナズナとアンコの対決現場に駆け付けたコウがどうするのか。次も楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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