トシサン ~都市伝説特殊捜査本部第三課~ 2 イブニングKC
著:木村大介
出版社:講談社
都市伝説による被害を捜査・検証・解明する警察内の部署、都市伝説特殊捜査本部第三課の活躍をコミカルに描いた作品です。
登場人物
田嶋真理子(たじま まりこ)
ホラー小説を手掛けるベストセラー作家
日常の中に潜む恐怖を体験する為、実際に心霊スポットを訪れ自ら体験しその恐怖を作品に落し込むスタイル。
取材で口裂け女の噂のある廃アパートを訪れ、わら人形に釘を打ち付ける不気味な女を目撃してしまう。
弥生百合(やよい ゆり)
都市伝説特殊捜査本部第三課の婦警宮園希美(みやぞの のぞみ)の友人
ショートカットの女性。
希美とは同期で幼馴染だが、昔から面倒見てもらった事で敬語で話す。
各話あらすじ
口裂け女
超売れ筋ホラー作家の中嶋真理子は取材の為、昔、一瞬だけ動画が流出した口裂け女の噂がある廃墟のアパートへ向かう。
動画では口の避けた白いワンピースの女が肝試しに来た若者たちを鎌で斬殺していた。
そのアパートの一室に入った真理子は、人の気配を感じ押し入れに逃げ込む。
押入れの襖を細く開き部屋の様子を窺っていると、玄関を開け入って来た白い服で黒髪の女は、藁人形を壁に打ち付けていた。
ヤバイ、ヤバイ、ヤバイ。
一心不乱に金槌を振るい藁人形を打ち付ける女の姿に、もし見つかったらと想像した真理子は感じた強い恐怖から気を失った。
きさらぎ駅
同期で友人の弥生百合とお茶していた希美は、彼女に趣味の都市伝説の一つ「きさらぎ駅」について語る。
きさらぎ駅、とある掲示板に書き込まれた投稿者の女性と掲示板の住人によるやり取りで進行する話だ。
女性は電車で眠ってしまい見知らぬ駅、きさらぎ駅に辿り着く。
一向に動かない電車に駅員に話を聞こうと女性は電車を降りた。
電車は彼女が降りるのを待っていたかの様に走り去る。
時刻表も無く、人もいない山あいに囲まれた無人駅。
そこで彼女は父親に迎えに来て欲しいと頼むも、きさらぎ駅なんて駅は存在しないと言われる。
携帯で検索するが父親の言う通り、きさらぎ駅はヒットしない。
その後、彼女は山中を彷徨い車に乗った男に助けを求めるのだが……。
百合にその話をした翌日、死郎がきさらぎ駅についてリスト整理をしていた。
新たな情報が更新されていたが、死郎は検証する価値もないとその場を後にする。
死郎はそう言ったが、希美にはその情報が妙に気になっていた。
感想
今回は前巻から引き続き、乗ったら死ぬバスの後編から始まり、口裂け女、きさらぎ駅の三つが収録されました。
今回はその中でも口裂け女のお話が印象に残りました。
口裂け女の話が出たのはもう40年近く前、当時は社会現象を引き起こした都市伝説です。
ブログを書くにあたりwikiを見たのですが、色々設定が足されて姉妹がいたり空を飛んだり、100メートルを6秒~12秒で走ったりするみたいです。
四十年以上経ってもこうして題材として取り上げられているのは、やはり起点となった、耳まで裂けた口で私綺麗と聞いて来るとか設定が秀逸だったからかなぁとエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
今回収録された三つの内、二つはとても有名な都市伝説を題材にしている物だったので、読んでいて楽しかったです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
作者の木村大介さんのTwitterはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。