しあわせは食べて寝て待て 1 秋田レディースコミックスデラックス
著:水凪トリ
出版社:秋田書店
病気を患いフルタイムで働く事が難しくなったアラフォーの独身女性、麦巻さとこ(むぎまき さとこ)。
マンションの更新費を切っ掛けに彼女は引っ越し先を探し始める。
登場人物
麦巻さとこ(むぎまき さとこ)
デザイン事務所の事務(38)
前髪パッツンで若白髪の女性。
以前はキャリアウーマンとしてバリバリ働いていたが、膠原病を患い疲れやすく体調を崩しやすくなった。
その事で職場に復帰したものの、周囲の声にストレスを感じ退職。
現在はデザイン事務所の事務として週四日パートとして働き生活している。
美山鈴(みやま すず)
さとこが引っ越しした団地の大家
オカッパ眼鏡の老婦人。
さとこの部屋の隣で息子だという司(つかさ)という青年と暮らしている。
司(つかさ)
鈴の息子だという青年
ふわふわ髪の背の高い青年。
薬膳料理に造詣が深い。
穏やかで親切。
唐(から)
さとこの勤めるデザイン事務所の社長
黒髪顎鬚の男性。
さとこの病気の事を知っており色々と気遣いしてくれる。
青葉
出版社ギンナン舎に勤めるOL
ショートパーマの女性。
さとこの勤めるデザイン会社の取引先の人。
あらすじ
デザイン会社の事務パートとして働く麦巻さとこは、現在入居しているマンションの更新日が近づいた事で引っ越しを考える。
膠原病を患い以前の様に働けなくなったさとこには余分なお金は無く、なるだけ安く居心地のいい部屋を探した。
その候補として不動産屋が紹介してくれたのは築45年の団地だった。
その部屋の内見をしている最中、さとこは突然の頭痛に見舞われる。
すると大家だという老婦人が、さとこが頭痛で苦しんでいると見抜き大根が効くと輪切りの大根を差し出してきた。
彼女の勢いに押され、言われるままに大根を齧り深呼吸を繰り返す。
その後、その老人、大家の美山に見送られさとこは物件を後にした。
不動産屋の何気ない言葉に傷つきつつも、彼と共に次の物件へと向かう。
その道中、さとこは頭痛が治まっている事にはたと気付いた。
感想
膠原病を患い常に体調のすぐれない女性、麦巻さとこが薬膳に出会い食事療法で少しづつ元気を取り戻していく様子を描いた、日常系の作品。
膠原病とはいくつかの病気が集まったグループを指す言葉で、さとこの物は体力の低下(働き帰宅するだけでふらつく程に疲れ果てる)や風邪等を引きやすいといった物。
作中、孤独死まで考えていた彼女が薬膳によって体調が良くなり、徐々に笑みを見せる様になります。
それには薬膳だけでなく、鈴や司との出会いも影響している様に感じられました。
まとめ
薬膳というと質素で余り美味しい印象はありませんでしたが、この作品に登場する料理は暖かく優しく、とても美味しそうに感じました。
次巻、さとこは唐と温泉に向かう模様。
どんな事が起きるのか、読むのが楽しみです。
作者の水凪トリさんのTwitterはこちら。
この作品は秋田書店エレガンスイブ編集部が運営するマンガサイトSouffle(スフール)にて一部無料でお読み頂けます。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。