神客万来 3 芳文社コミックス
作:ねむようこ
出版社:芳文社
幼い頃、満月の夜に出会った鬼と行った影踏みで鬼から影を奪ってしまったみちる。
青年に成長した鬼に影を返そうとするも、鬼が満月の夜にみちるの影を踏んでも影は戻る事は無く、結局、鬼はツバメ屋ホテルを手伝いつつ、影を取り戻すべく試行錯誤を繰り返す事になる。
登場人物
アハロン
ツバメ屋ホテルの元客室係、伊吹と駆け落ちした吸血鬼
黒髪ロングの美青年。
元は人間で金と名声を手に入れたが、人生を謳歌するには時間が足りないと吸血鬼になった。
だが、若いままの長い時間を手に入れた彼は、全てがつまらなくなった。
あらすじ
鬼がツバメ屋ホテルで働く様になってから、みちるは満月の夜、かつて彼から影を奪った時を再現する為、試行錯誤を続けていた。
しかし、影が鬼に返る事は無く彼らはホテルで客をもてなしつつ、すごす事となる。
そんなある日の事、今回のお客様は吸血鬼の女性。
彼女の願いは人間としてのお葬式。
その願いに応え、ホテルで用意した仏式での葬儀を終えた彼女は、晴れて吸血鬼として新たな一歩を踏み出す事になった。
そんなスッキリした彼女にみちる達は質問を重ねる。
普段はしない彼らの行動の原因は、伊吹の駆け落ち相手が吸血鬼だったからだ。
それを知った彼女はもしかしてと一人の吸血鬼の名を告げる。
元カレだというその吸血鬼の名はアハロン。
ホテルの客で、伊吹と駆け落ちした相手で間違いなかった。
感想
今回はサンタクロース、足を欲した人魚、座敷童と大女将、戻らない影と鬼の部屋、吸血鬼のお葬式、伊吹とアハロン等が収録されました。
その中でもサンタクロースのお話が印象に残りました。
幼い頃、まだサンタを信じていた時は、家には煙突が無いからサンタはどうするのだろうとか考えていました。
この作品に登場する架空の人々は、吸血鬼の様に比較的自由に生きている者もいればサンタの自らの役割を果たしている者もいます。
作中、いずれホテルを継ぐ事になるだろう瑞希は、サンタに辛く無いのかと問います。
サンタは彼に苦しみを受け入れる事、覚悟する事だと語りました。
瑞希やサンタの様にやるべき事が決められている訳ではないですが、人生には避けられない苦しみや痛みも訪れます。
そういう事もあると覚悟すれば、サンタが言いたい事とズレる感じもしますが耐えられる気がします。
まとめ
一応、この巻で瑞希の姉、伊吹の問題は解決。
次巻はいよいよ鬼の影の件が動くのでしょうか。
四巻も読むのが楽しみです。
こちらの作品はpixivコミックにて第一話が無料でお読み頂けます。
作者のねむようこさんのTwitterはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。