人間のいない国 3 アクションコミックス
著:岩飛猫
出版社:双葉社
三角頭のゴーレムと戦い傷付いたバブル達を直す為、シイは修理屋がいるという下層を目指す。
そこでシイ達は修理屋のゴーレム、ムーディと子育てロボット、アリアドネと出会う。
その後、違法改造ゴーレムとして三角頭に襲われたムーディを庇い、アリアドネは損傷、彼女はシイに「私から優しさを感じたなら、それは人間があなたに優しくしたいと願ったからよ」と伝え眠らせて欲しいと願った。
登場人物
スフィ
遺伝子技術研究所に住むシイの母親を名乗る女性
テンションが高く、感情表現が豊か。
シイを安全な場所に届けるという任務を終え、彼女を置いて去ったバブル達を追おうとしたシイを研究所に閉じ込めようとした。
ビッグバシルタ
王宮ゴーレム「バシルタ(三角頭)」の統括役
白いボディの三角頭。
かなり気さくな性格。
あらすじ
機能を停止したアリアドネの後始末はムーディが引き受けた。
シイは二人の関係を友達かと尋ねた。
それを否定したムーディに、では恋人かと尋ねる。
ムーディはディスプレイから湯気を出しながらそれも否定した。
シイは二人の関係を考え、最終的に大親友だねと結論付けた。
大親友、そう言ったシイをムーディは抱き上げ、魂が無いゴーレムでも大親友と呼べるのかと問う。
「うん」
しっかりと頷いたシイをムーディは「有難キ」言ってスクラップの山の上へ放り投げた。
即座に駆け出したバブルがシイを受け止め、何とか事なきを得る。
かなり乱暴であったが、ムーディは一人でアリアドネを送りたいようだ。
シイ達は彼に後の事は任せ、その場を後にした。
シイ達を見送ったムーディは彼女を抱き上げ溶鉱炉へと向かった。
アリアドネは自分の体が再利用される事を望まず、機能停止後は溶鉱炉に入れて欲しいとムーディに頼んでいたのだ。
ムーディは彼女との約束を守り、アリアドネを静かに溶鉱炉へと沈めた。
ムーディはその時、寂しさを感じていた。
ムーディはその時、大親友と呼べる存在を永遠に失ったのだ
感想
今回はムーディとアリアドネの別れから始まり、シイが目覚めた場所へ、牛羊(ぎゅうよう:牛と羊の異種交配種)とシイ、母を名乗る女性と遺伝子技術研究所、いなくなったバブル達、ティーファー共に王宮へ等が収録されました。
今回は、シイの母を名乗った女性スフィによって、シイの出生の秘密が語られました。
今回のエピソードを読んでいて思った事は人間の身勝手さ、そんな身勝手な人間に尽くすゴーレムたちの健気さでした。
彼らの姿を見ていると、なんというか虚しさや物悲しさを感じます。
まとめ
少しずつ謎が紐解かれる中、ゴーレムとの共存を望むシイはどんな選択をするのか。
ラストに登場したシイと同じく人間である少年の望みは?
次巻も読むのが楽しみです。
この作品はpixivコミックにて一部無料でお読みいただけます。
作者の岩飛猫さんのアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。