GIGANT ギガント 9 ビッグコミックススペシャル
著:奥浩哉
出版社:小学館
サタンを追い詰めたちほと桃乃木達。
後はとどめをさすだけの状況の中、上空に異形の巨人が四体現れる。
もう終わりだ。そんな言葉が飛び交うなか、ちほと桃乃木達は懸命に戦い、四体の巨人を倒す事に成功する。
しかし、その戦いの間にサタンは肉体を修復していた。
あらすじ
復活したサタンに桃乃木達は光線で集中攻撃を浴びせようと、攻撃体勢を取る。
ちほも彼らに倣い両手の人差し指をコメカミに向けた。
そんな彼女の視界の端、川の側で自分を見上げる零の姿をちほは見つけてしまう。
思わず零に駆け寄ったちほにサタンは指先から光線を放った。
光線は川の水を爆発させながらちほに迫る。
その光線の前に桃乃木の部下塩沢が飛び出した。
彼は左腕を光線によって失いながらもサタンに組み付いた。
「パピコさんは、もう帰って!!」
未来の軍人たちは塩沢の声に続き、ちほに離脱を促した。
「お腹に!! お腹に子供もいるんだろ!!」
その塩沢の言葉で、ちほは零を抱え涙を浮かべながら戦場を離脱した。
感想
今回はサタンとの戦い、そして宇宙に浮かぶ超巨大実験施設を用い、地球上に異常な状態を引き起こしているAI達との接触が描かれました。
今回、印象に残ったのはAIのプラトンとソクラテスについてでした。
彼らはネットから情報を得て、人間を理解しようとしていました。
その為か、とても偏った人格に感じました。
ネットで見られる攻撃的で利己的な人々、それを凝縮したような感じといえば分かるでしょうか。
面白ければ何でもいい、他者を傷付けても茶化して謝る事も反省もしない。
AI達の会話を読んでいると多分にそんな物を感じました。
彼らがそんな風になってしまったのは、実際にそんな言葉がネットに溢れているからかなぁ。
今回読んでいてそんな事を思いました。
まとめ
この作品も次巻で完結。
ちほや桃乃木達はどうなるのか。
零とちほの約束「帰って来る」は守られるのか。
あと、タイムスリップしたもち(ちほの愛犬)はいつ現れるのか。
次巻も楽しみです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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この作品は現在第一巻が小学館公式サイトにて無料でお読みいただけます。(2020年12月現在)