リオンクール戦記 コミカライズ版 3 バンブー・コミックス
原作:小倉ひろあき
漫画:Nagy
キャラクター原案:toi8
出版社:竹書房
小説リオンクール戦記のコミカラズ版、第三巻
父、ルドルフの留守を狙い宣戦布告してきたウスタシュ・ド・バシュラール子爵。
倍以上の軍勢を引き連れ攻撃を仕掛けて来たバシュラール軍に対し、バリアンは獣の様に雄叫びを上げた。
登場人物
ガエタン・タンカレー
バシュラールとの戦の際、バリアンが助けた男
坊主頭の青年。
命を救ってくれたバリアンに心酔し、彼を守る盾になる事を誓う。
ユーグ
ジゼルの息子
リオンクール家の分家、ブラールの姓を引き継ぐ。
バリアンの兄、ロベールは庶子である彼を嫌っていたようだ。
ルドルフ・ド・リオンクール
バリアンの父親
リオンクールの鷹と呼ばれる武人。
正とのファーストコンタクトで彼の頭に木刀を叩き込む。
ロドリグ・ド・リオンクール
バリアンの叔父
精悍な顔つきで痩せ型の男。
父ルドルフと兄ロベールが反乱を起こしたペルジェ伯爵と戦いへと出兵し、その戦勝報告の為、王都へと向かったため、軍を率い領地へとルドルフの代理として一足先に戻ってきた。
アンドレ・コーカス
スミナの兄
糸目アフロの飄々とした男。
バリアンと共にアルベールの教育を受ける。
ウスタシュ・ド・バシュラール
バシュラール子爵領領主
額から右頬にかけて刀傷のある髯のおじさん。
略奪を繰り返すリオンクールに意趣返しする為、ルドルフ達の留守を狙い宣戦布告する。
あらすじ
戦いはバリアン達の奮闘もあり勝利する事も可能かと思われた。
しかし、ウスタシュはルドルフと戦う為、兵を温存していた。
追加で投入された無傷の兵も含め、敵の総数は1400。
対してこちらは600。
彼我の戦力差は個人の武勇では覆し難く、バリアン達は退却を余儀なくされる。
このままぶつかれば敗北する事は火を見るよりも明らかだった。
勝利には敵戦力の分散、士気の低下が必須だと考えたバリアンは大将であるロドリグに夜襲を提案する。
その夜襲は敵本体を狙うものでは無く、その後方、軍隊を支える村や集落、そして森を対象としたものだった。
感想
今回はバリアンの初陣であるウスタシュ・ド・バシュラール子爵率いるバシュラール軍との戦いの様子が描かれました。
あらすじでも書いた様に、バリアンはバシュラール軍を分散させる為、少数を率い村を襲い、森に火を放ちました。
この作品では軍勢は領主である子爵の配下ではありますが、騎士達は領内にそれぞれ所領を持ち、それを維持管理する事で財を成しています。
そんな自分の財産が焼かれ奪われるかもしれない。
作中、騎士の中には自領を守る為、戦場を去る者も現れます。
丸腰の村人を斬り、女子供も容赦なく殺害したバリアン。
現代人の感覚からすれば極悪非道な人物に感じますが、領主同士が争い合い略奪が横行する時代、領民を守り生き残る為にそういった行いは現実世界でも珍しい事では無かったのかもしれないなと思いました。
まとめ
今回はバシュラール軍との戦いが一冊まるっと使い描かれました。
そのバシュラールとの戦いで大きな活躍を見せたバリアン。
次巻では父ルドルフと共に王都から帰還した兄、ローベルとの家督争いが描かれる様です。
獣の様な一面を持つバリアンと違い、何となくお上品な印象のローベル。
ふたりがどんな風になるのか、読むのが楽しみです。
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