ヴィンランド・サガ8 アフタヌーンKC
作:幸村誠
出版社:講談社
11世紀のヴァイキングをモチーフに描かれる物語。
イングランドでデンマーク軍支配下の街、ヨークに辿りついたクヌート達、アシェラッドは影武者を使い、クヌート暗殺を自作自演し、街に噂を流しました。
子殺しの汚名を回避するため、スヴェン王はクヌートが不利になる命令は下せない筈と読んだからです。
冒頭部分 あらすじ
アシェラッドの策は功を奏し、族長たちが集まる王の家で、クヌートは戦功を称えられ、マーシアの統治を任される。
アシェラッドは、自身の策が成ったと笑みを浮かべるが、王はウェールズの討伐を口にする。
母の故郷を守るため、アシェラッドは王に進言し、ウェールズ討伐の益の無さを訴える。
しかし、王の狙いはウェールズ討伐ではなく、クヌートの排除だった。
王はアシェラッドに、ウェールズかクヌート、どちらかを選べと彼に迫る。
王がウェールズの産物など、奴隷ぐらいなものだと耳打ちしたことがアシェラッドの覚悟を決めさせた。
彼は族長たちの前で王を罵倒し、その首を落とす。
自身が王殺しの逆賊になることで、それを打ち倒したクヌートが、イングランド侵攻の総大将として認められるよう図ったのだ。
トルフィンは、仇として命を狙ってきたアシェラッドが、目の前で死に、失意の中クヌートに刃を向ける。
クヌートが止めた事でトルフィンは、死を免れた。
復讐に生きた彼の少年時代はここで終わった。
感想
ヴァイキングの傭兵を率い、王を求め続けたアシェラッドは、クヌートを王にするため、自らがブリタニア王を名乗り、果てました。
自分の命を使い切り、クヌートには王の道を、トルフィンにはこだわりを捨て先に進めと、道を示したアシェラッドの去り際は、鮮やかでとても素晴らしいものに感じました。
まとめ
アシェラッドを打ち倒すことが全てだった、トルフィンの少年時代はここで幕を下ろします。
物語は、成長したトルフィンが奴隷として過ごす、デンマークの農場に舞台を移します。
お読みいただき、ありがとうございました。
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