虎鶫 とらつぐみ -TSUGUMI PROJECT- 2 ヤンマガKC
著:ippatu
出版社:講談社
核大戦によって滅んだ旧日本。
その日本にある秘密兵器「TORATSUGUMI」
死刑囚の元軍人レオーネは同じく死刑囚のドゥドゥと共に廃墟の日本でTORATSUGUMIに関する情報を求め彷徨う。
登場人物
鳥のミュータント
西新宿の書庫に掬っていた怪物
鋭い嘴を持ち頑強な肉体と高い身体能力を持つ。
ゼロ(仮名)
レオーネ達の二年前に探索に送り込まれた動物学者
TORATSUGUMIに関する文献を集めていたが、ミュータントに襲われ死亡した。
探索の記録を日記に残す。
あらすじ
ペルシャのスパイだというドゥドゥ。
お喋りな彼と行動を共にする事にしたレオーネが入手した米を調理していると、キャンプ地であるビルから高層ビルが倒壊する様子が見えた。
この地には二百六十年、人は暮らしていない。
当然、ビルの補修は為されず建物は傷み続けている。
「自然倒壊か…?」
そう口にしたレオーネにドゥドゥはあたりまえだろと返した。
ここは無人島、紛争もなけりゃテロもねえよ。
そう続けたドゥドゥにレオーネは他国の仕業や原住民かもと慎重論を口にする。
そんなレオーネに内心めんどくせぇと思いながらも、ドゥドゥは炊き上がった米に破顔した。
その味の無い米を食べていたレオーネ達のキャンプ地にビル倒壊の粉塵が押し寄せる。
堪らず屋上へ退避すると、粉塵は広く街を覆っていた。
その影響で廃墟に隠れ「住む服を着た何か」も屋外に出てきているようだ。
レオーネは彼らとの接触を避ける為、暫く屋上で待機する事を提案。
待機中、レオーネはペラペラとよく喋るドゥドゥと改めて行動を共にする事を決める。
そんな二人の前にレオーネを助けてくれたつぐみが現れる。
レオーネに気付き振り返ったつぐみの顔は涙と鼻水で汚れていた。
そんなつぐみにドゥドゥが声を掛けると、つぐみは何も言わず粉塵が上がる街へと駆け去った。
そんなつぐみを見て、レオーネは装備を担ぎ腰を上げた。
「もしかして追うのか?」
そう尋ねたドゥドゥにレオーネは「あの娘は俺の命の恩人なんだ」と静かに答えた。
感想
今回は冒頭、高層ビルの倒壊から始まり、倒壊に巻き込まれたとら、とらの救助、西新宿到達、核シェルターでの先遣隊が集めた情報の入手、鳥のミュータントの襲撃、次なる目的地などが描かれました。
とらを助けた事でつぐみは更にレオーネを気に入った様でした。
ただ、先遣隊の情報で分かったTORATSUGUMIに関する秘密が隠されているであろう佐渡には近寄りたくない様です。
佐渡に何があったのか、作中、つぐみの思い出として描かれた彼女の母親らしき異形はどうなったのか。
ゼロの日記にあった羽根を持った大型の肉食獣の存在など、レオーネ達の旅は困難を極めそうです。
まとめ
次回、佐渡を目指すレオーネはつぐみに佐渡の事を尋ねます。
そのつぐみが恐れる飛び猿とは……。
次巻もすこぶる楽しみです。
この作品はヤングマガジン公式サイトにて無料で第一話がお読みいただけます。
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