漫画

魚社会 各話あらすじ・感想

投稿日:2021年8月3日 更新日:

お魚
魚社会 楽園コミックス

著:panpanya
出版社:白泉社

見慣れた日常に似た少し不思議な世界を考察するシリーズ、第七弾です。

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各話あらすじ

外れる季節
年の瀬、帰り道の角で少女は唐突にトナカイと遭遇する。
実物を見るのは初めてだと、トナカイに断りを入れ彼女は橇を見せてもらう事にした。
寒い中大変だねぇとトナカイを労いつつ見た橇にはエンジンが積まれていた。

正月事納め
お正月ムードも去りつつあるその日、セール最終日だというその店では四千円の巨大鏡餅が95%offの200円で売られていた。

続・カステラ風蒸しケーキ物語
少女が凄く気にいっていた菓子パン「カステラ風蒸しケーキ」。
買い出しに行くかと向かった先、ドラッグストアではカステラ風蒸しケーキは売り切れていた。
更にその数日後、カステラ風蒸しケーキは売り場ごと消えていた。

続続・カステラ風蒸しケーキ物語
無いなら作ればいい。そんな発想で自作したカステラ風蒸しケーキはただの蒸しパンだった。
そんな前回の教訓を生かし、今回はカステラ風とは何かから少女は考え始める。

サイン
夜行バスの車窓から見える景色につまらなさを感じた少女。
彼女は自分の家の屋根にネオンサインを取り付ける事を妄想する。

魚社会
水産加工工場で働いていた少女。
その日は豊漁だった。その大量の魚を仕分けて行くうち、魚の中に足を持った魚が一匹紛れている事に気付く。

自由
リードが庭木に絡まっている犬を発見した少女。
リードは絡まった木の先にも延々と続いている。
彼女はそのリードを辿り、何処まで続いているのか調べる事にした。

帳尻
百円ショップで働いていた少女。
そこで売られていた籠に山積みのボールが一つ、籠から落ちて転がる。
ボールが転がった先には百円玉が落ちていた。

鯛焼き遍歴
友人と電車で旅行中、鯛焼きを買った少女。
止まる駅ごとに鯛焼きを買っていくと、内陸部に進むにつれ鯛焼きのディティールは雑になっていった。

普通
友人宅にお邪魔した少女。
彼女の家のテーブルにはポットが四つ並んでいた。
電気ケトルにコーヒーサーバー、麦茶ポットに水のピッチャー。
ふつうじゃない? 友人にそう言われ少女もそうかもと納得するのだが……。


友人との登下校時、いつも通る道の看板が徐々に大きくなっている事に少女は気付く。
後日、看板を取り換えていた業者に話を聞くと、この道は何故か事故が多く法律の関係で事故が起こるたび視認性を高める為、大きな物と取り換えているらしい。
見れば、道路の片隅には花が供えられている。
以来、少女と友人はその道を通る事を止めた。

秘密
公園で野球をしていた少女。
打ったボールが公園を飛び出し住宅街の家の一つに飛び込んでしまった。
奥まった場所に建つその家にボールを返して貰おうと彼女は向かうのだが……。

鯉の話
鯉釣り大会で大物を釣り上げチャンピオンになった少女。
しかし釣り上げた鯉は大きいのは自分なのだから、鯉チャンピオンは自分だと主張する。

遥かな旅
電車での移動中、車窓から市街地を移動するロープウェイを見た少女。
真偽を確認する為、降りた街で彼女は電線を移動するロープウェイを発見する。

「楽園」ご紹介漫画
「楽園」なるものをご紹介してもらえるというチラシを手に入れた少女。
「恋愛系コミック最先端」にあるというそれを目指し、彼女は楽園へと向かう。


遠い過去から続くある石の歴史。

続続続・カステラ風蒸しケーキ物語
二〇二〇年十月―――。
カステラ風蒸しケーキが復活した。

続続続・カステラ風蒸しケーキ物語補遺
復活したカステラ風蒸しケーキと自作カステラ風蒸しケーキの食べ比べ。

続続続続・カステラ風蒸しケーキ物語
Yショップ・ヤマザキパンの看板のあるお店では直接注文が出来るよ。
※カステラ風蒸しケーキは2020年の大晦日で生産終了している模様、2021年8月現在

おみやげの心得
旅の途中高速のサービスエリアに寄った少女はお土産を買っていなかった事を思い出す。
何が良いだろう、そうして悩むうち、彼女と犬はSAの奥深くへと迷い込む。

感想

今回は表題作、魚社会の他、カステラ風蒸しケーキのエピソードが多く収録されていました。

余り甘いパンは食べないので、前巻で紹介されていた時には注目していなかったのですが、作中、panpanyaさんがわざわざ遠方の店まで買いに行ったり、自作してまで食べようとしているのを見ていると、何だか食べたくなってきました。

残念な事に、二〇二〇年の大晦日をもってカステラ風蒸しケーキは再び生産終了となってしまったようです。

……カステラ風蒸しケーキって言葉、今回のブログで一生分書いた様な気がします。

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まとめ

カステラ風蒸しケーキ、今年の秋には復活するのだろうか。
でも多分、その時になったら忘れているから一生食べる事は出来無さそう……。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

作者のpanpanyaさんのサイトはこちら
こちらの作品は白泉社の公式サイトで試し読みする事が可能です。

※イメージはPixabayのpasja1000による画像です
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