友達として大好き 3 アフタヌーンKC
著:ゆうち巳くみ
出版社:講談社
超真面目な生徒会長の結糸(ゆいと)と繋がりを持ったワンコ系ギャルの沙愛子(さなこ)の友達としての日々を描いた作品、その完結巻。
文化祭、美術部の一年生、マコとチエの暴走で文化祭の告白イベントに巻き込まれた結糸と沙愛子。
生徒会の乱入でその場は切り抜け、原因を作ったマコとチエの謝罪も受け入れた沙愛子の前に、美術部の部長赤浦が現れ……。
登場人物
赤浦雪彦(あかうら ゆきひこ)
美術部部長、二年生
パンキュシュで陽キャなイケメン。
人と絡むのが大好きでどんな人とも仲良くしたいが、その思いは空回りしがち。
竹内(たけうち)
赤浦のクラスメイト
そばかす男子。
ゲーム、アニメ好き。
藤原(ふじわら)
赤浦のクラスメイト
パーマネント眼鏡男子。
ゲーム、アニメ好き。
竹内と藤原は赤浦のノリに陽キャマウントを感じ、食傷ぎみ。
陽介(ようすけ)
結糸の小学生~中学時代の友人
インドア派でアクティブでは無い結糸は彼が一緒に遊びたがっている事に気付かず、それが原因で中学卒業を機に疎遠となる。
あらすじ
陽キャでノリが軽くイケイケな美術部部長、赤浦。
彼にゲーセンに誘われた沙愛子は、結糸との規則を守り十秒考え、行きたいと手を上げた。
赤浦はそれにクラスメイトの竹内と藤原も誘った。
彼は人が好きだった。
仲良くなれるかもしれないと思うとワクワクする。
人生は一瞬、人と沢山笑っていたい。
そして放課後、赤浦と沙愛子はワニワニパニックで競い合っていた。
ともにゲーセンにやって来た竹内と藤原は、そんなアクティブな赤浦達に少し引いていた。
そんな二人に気付かず、赤浦はグイグイと二人に絡んでいく。
そしてその帰り道、赤浦は竹内達の話を聞いてしまう。
彼らはタイプでいえば陰キャなゲームオタク。
赤浦の陽キャなノリにはマウントされた様に感じていたのだ。
そんな話を聞いた赤浦は純粋に凹んでいた。
彼は誰とでも友達になりたい、だが周囲はそうではない。
彼も結糸に出会った頃の沙愛子の様に、周囲との付き合い方が分からず一人悩んでいたのだ。
感想
今回は冒頭の美術部部長赤浦のエピソードから始まり、結糸の過去と風邪、兄の恵武(めぐむ)と結糸とお菓子、初詣と友達、卒業後の花見等が描かれました。
結糸と沙愛子は二年生だったので、三年生に進級した後の事も描かれると思っていたので、いきなり卒業後に飛んだのはちょっとビックリしました。
もう少し彼らの姿を見られると思っていたので完結は残念です。
それはさておき、今回は美術部部長、赤浦のエピソードが印象に残りました。
イケイケの陽キャでイケメンである赤浦。
しかし、その中身はナイーブな青年でした。
赤浦はそんな内面を表に出さず、ノリだけで友達を増やそうとしていました。
しかし、そんな表面上の関係では友人は出来ず……。
空気を読めとか、察しろとか言いますが、その人の本心はやはり口に出さないと伝わらないと思います。
気持ちを伝える事、どうしたいのか口にする事が大事だなぁとエピソードを読んでいて思いました。
まとめ
作品はこの巻で完結。それは残念ですが、ゆうちさんの次回作を期待して待ちたいと思います。
この作品はコミックDYSにて一部無料でお読みいただけます。
作者のゆうち巳くみさんのTwitterアカウントはこちら。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。