クマ撃ちの女 4 BUNCHコミックス
作:安島薮太
出版社:新潮社
法を無視して車内から熊を撃った光本。
チアキに持論を語り仕留めた熊に歩み寄った光本でしたが、熊は息絶えておらず彼は瀕死の熊に襲われてしまいました。
登場人物
矢木(やぎ)
カズキの母方の祖父
チアキの事をカズキに紹介した人物。
この巻ではチアキが五頭(光本が仕留め損ねた物を含む)熊を撃っている事を知り、それを猟師仲間に話す。
サオリ
チアキの高校時代のクラスメイト
チアキの姉、チカに強い憧れを持ち、妹であるチアキに嫉妬心を抱いている。
得意な数学でチアキのマウントを取ろうとする。
あらすじ
瀕死の熊に銃と指を飛ばされた光本は、そのまま熊に頭を押さえ付けられる。
チアキはそんな状況の中、担いでいた銃を構え躊躇なく熊を撃った。
そのままボルトを操作し銃弾を次々と熊に浴びせる。
五発目の弾が頭を上げた熊の喉を貫き、光本に覆いかぶさる様に熊は絶命した。
光本は重傷を負ったが命に別状は無いようだ。
熊の下からカズキ達に助けを求める。
「もう大丈夫ですよね!?」
そう問いかけたカズキにチアキは答えず、不思議に思ったカズキが再度問いかけると彼女は暗い笑みを浮かべ、
「確かに……弾は予め装填していたほうが、便利ですねぇ……」
とぼそりと呟いた。
感想
今回は光本の一件から始まり、それを切っ掛けに法により禁止されている事前の弾込めを始めたチアキの熊猟の様子と、冬になり牧場を襲う様になった一頭の熊との再会が描かれました。
また、今回は高校時代のチアキの様子により、彼女の負けず嫌いという本質的な部分も描かれています。
この巻を読むまではチアキは姉の復讐の為に熊を撃っていると思っていましたが、どうも彼女は熊に怯え一方的に負けた事に強い憤りを抱いていたようでした。
今回、読んでいて感じたのは猟銃の扱いに対する法の有り方についてでした。
冒頭、もしチアキが法を順守しライフルに弾を込めていなければ、光本は確実に死んでいた筈です。
過去に起きた銃を使った犯罪。
それらを考えれば安易に規制を緩くしろとは言えませんが、イノシシや熊等、危険な獣と相対する時に弾を弾倉に込め、ボルトを操作し狙いを付け発砲するとかやっていたら自分が危ないように思います。
狩猟区に入ったら弾倉に弾を込めるのはOKぐらいにはしてもいい様な気がしました。
あっ、あとカズキによる旭川グルメも収録されてました。
ラーメン、焼き鳥、ジンギスカン。
どれも美味しそうでした。
新子焼き(若鳥の半身焼き)食べてみたいなぁ。
まとめ
作品は因縁深い熊も登場し、クライマックスへと向かっているようです。
チアキのリベンジがどうなるのか、次巻も楽しみです。
こちらの作品はくらげバンチにて一部無料で閲覧いただけます。
作者の安島薮太さんのアカウントはこちら。
お読みいただき、ありがとうございました。