ふたりソロキャンプ 2 イブニングKC
著:出端祐大
出版社:講談社
厳がソロキャンプに拘る理由。
それは彼にキャンプの楽しさを教えた父親にありました。
厳の父は彼が独りで全て出来る様に、幼い厳に色々と教えていました。
そんな亡き父の事を思い出すうち「いつか誰かと行くようになったら、お前が父さんの様に教えてやるんだぞ」という言葉が厳の頭をよぎります。
一回だけという約束だった二人ソロキャンプでしたが、父の笑顔を思い浮かべた厳は雫にキャンプへ誘いのメールを送るのでした。
登場人物
大空さや(おおぞら さや)
雫の友人
黒髪ロングで泣きぼくろの女性。
得体のしれない中年男、厳と雫がキャンプに行っている事を心配している。
火野瑞希(ひの みずき)
雫の友人
ショートカットにピアスの女性。
さや同様、警戒心の薄い雫の事を心配している。
あらすじ
厳からの誘いを受けた雫はレンタルでは無く、自分のテントが欲しくなった。
そんな事を友人のさやと瑞希に話していると、彼女らはそれならと雫にある提案をする。
二人の提案、それは厳が買い物をしているというショップに突撃しようという物だった。
二人に押し切られる形でショップに向かい、厳に声を掛けた雫に彼はあからさまに不愉快な表情を向けた。
やっぱり嫌がってると涙ぐむ雫の後ろで、離れて様子を見ていたさやと瑞希は、厳についてあれこれと感想を言い合う。
そんな二人には気付かず、ソロ用のテントを買いに来たと話す雫に厳は「あっちだ」と売り場を指差し彼女から離れた。
そっけない彼に何とかアドバイスを貰おうと雫は食い下がる。
そんな雫に呆れながらも、厳はテントについて説明を始めた。
感想
今回は冒頭のキャンプ道具のお話の他、キャンプの後片付け、ソロキャンプで何をするか等が描かれました。
テントの他、キャンプ道具は寝袋や調理器具、照明等、どれも機能性に優れ見ているとなんだかワクワクしてきます。
多分、色んな機能の付いたナイフとか、スパイグッズみたいで子供心をくすぐられる事が要因だと思います。
私も昔、キャンプ道具を一式そろえた事がありますが、携帯性を重視した手の平サイズに収まるガスのバーナーとか買った事を思い出します。
荷物にならず風にも強かったのでとても重宝しました。
バイクで持ち運ぶ事を考えていたので、コンパクトな物が多かったのですが友人が持っていたホワイトガソリンを使ったツーバーナーのコンロとかいいなぁと物欲が生じかけたもいい思い出です。
また、厳のキャンプのルールについての言葉が印象に残りました。
「自分たちの遊び場を、自分たちで荒して使いづらくするなんて馬鹿みたいじゃないか」
この言葉はキャンプに限らず様々な事に言えると思います。
好きな場所、愛している場所を荒して無くす事は、本当に馬鹿みたいだと思います。
好きなら大事にしていこうよって、作中の悲しそうな厳の顔を見ながら思ってしまいました。
まとめ
今回は料理道具を購入した事で、雫の料理が更に凝った物になっていました。
ドライカレーにタンドリーチキン。
どちらも凄く美味しそうでした。
この作品はイブニング公式サイトにて第一話が無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。