白地図のライゼンデ 2 ヤンマガKC
著:パミラ
出版社:講談社
地図により未測定領域に光を当て、世界を覆う闇を払拭している開拓者と呼ばれる者達。
リースランド公爵の奴隷だった獣徒の少女リタは、自分の生きる場所は自分で決めたいと公爵から離反。
開拓者の青年、ザバと共に廃都アムステルムに行く事を宣言。
そうしてザバとリタの他、魔術を使うキーパーのアルベール、ディフェンダーで獣徒のアルマの四人は廃都アムステルムを目指す事になった。
ザバは廃都に眠る闇に憑りつかれた人間、人狼を人に戻す知識を、リタは自由を、アルベールは真実を、アルマは富を。
それぞれの求めるモノを手に入れるため、一行の旅は始まった。
登場人物
ローブとサンショク
リタたちが手に入れた馬車を引く二頭の馬
白馬がローブ、黒毛がサンショク。
名前はどちらもリタの命名。
ゼビアス
三角帽に髭で爬虫類の特徴を備えた四つ足の下半身を持つ獣徒の傭兵
獣徒を奴隷から解放しようとする過激派組織に雇われ、奴隷印を持つリタを連れたザバ達を襲撃する。
槍の使い手で紳士っぽい雰囲気の男。
組織のお題目に興味はなく、金で雇われただけの関係のようだ。
ヒメアリス(全ての空の魔女)
赤毛でとんがり帽子の美女
ザバ達の前に本の姿で現れ、その後、妙齢の女性の姿となる。
開拓者たちが描き上げた地図を編纂し、一つの世界地図にしている。
リタの元主、リースランド公ともつながりを持つ。
旅の途中、資金を奪われ困窮したザバ達に仕事を依頼するが……。
あらすじ
それぞれの目的の為、闇に覆われた廃都アムステルムを目指す事になったリタ、ザバ、アルベール、アルマの四人。
彼らは旅の資金調達のため、アルベールが集めていた資料と研究成果を売り金を手に入れた。
その金を使い、まずは旅の足となる馬と馬車の調達へと向かう。
馬の調達はリタとアルマ。
馬車の調達はザバとアルベールに別れ、それぞれ資金内で質のいいものを選ぼうと選定を行う。
リタと組んだアルマは馬について一通り知識はあるようだったが、気に入った馬を競り落とそうと熱くなっていた。
一方、馬車組の方はアルベールがギミック付きの馬車に興味を示していた。
そんなアルベールたちにリタが慌てた様子で駆け寄る。
話を聞けばセリに参加したアルマが次々と購入額を引き上げているようだ。
ザバ達はセリに合流、さらに手を上げ金額を上げようとするアルマに釘を刺し止めた。
値は張るがいい馬。
そう主張するアルマにアルベールは馬車を買う予算もあると反論。
そのアルベールの帽子を一頭の馬が咥えて持ち去り……。
感想
今回は冒頭、旅のための馬と馬車の入手から始まり、旅立ち、土砂崩れとアルマの魔術、宿屋の救出とザバと人狼、獣徒を守る者と襲撃、リタの暴走と指輪の力、ヒメアリスと彼女の依頼などが描かれました。
今回はその中でもリタの頬に刻まれた奴隷印についてが気になりました。
リタの奴隷印は指輪によって痛みを与え、彼女の行動を縛るもののようですが、今回登場した獣徒の庇護者たちの反応では、印の持つ力はそれだけではないようです。
作中、リタは攻撃され倒れたザバの姿を見て激高、暴走状態に陥ります。
そんなリタをザバは本の姿で現れたヒメアリスの助言により、指輪を使って正気付かせました。
奴隷印が暴走の原因なのか。
リタ自身が感情のコントールが出来ず、それゆえ印と指輪の力で暴走を抑えているのか。
まだまだ登場人物の語られていない秘密も多く、続きが気になるところです。
まとめ
この巻の終盤、旅の資金を襲撃のどさくさで奪われた一行。
次巻では旅に加わったヒメアリスの依頼で、地下に潜る事になるようです。
どんなエピソードになるのか、読むのが楽しみです。
この作品はコミックDAYSにて一部無料でお読みいただけます。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。